私自身は主婦なのですが、ある時、若い学生さんのお宅に
お邪魔したことがあります。
うかがう前に「ものすごく狭い部屋なんです。一生懸命片づけはしているんですけど
どうか驚かないで下さいね~」と
本人から何度か言われていたので、むしろどれだけ狭いのかな?
と楽しみにしていました。
そして実際に訪ねたお部屋は、やはり予想通りの狭さ。
ですが壁に取り付けられた収納棚などをうまく利用しているようで
雑然とした印象はありません。
「ベッドはもちろん置けませんから、押入れに布団を入れているんです。」
なかなかの、収納優等生さんのようですね。
ところが、淹れてもらったお茶をデスクに置いて(上は綺麗に片付いていました)
折りたたみいすに腰掛けて飲んでいたところ、
「おや?」と気がついたものがあります。
そのデスク、内側にどう見ても、引出しのレール様のものが数本ついているのです。
「あの、このデスクってもしかして…」
彼女は少し赤くなって言いました。
「ばれましたよね…それ、机じゃないんです。これ見て下さい。」
隣には箱のようなものに布がかけてあったのですが、彼女がそれをめくると
衣類のつまった引出しが出てきたのです!
「学生だからどうしても机は必要なんですけど、置いてしまうと本当に場所をとってしまうので…。
低いタンスの引き出しを抜いて、机がわりに使っているんです。」
本当の机ではないから長時間の勉強にはむかないけれど
彼女は学校や図書館を多く利用しているので、
今の所背中が痛いなどのトラブルはないそうです。
思わず拍手をしてしまった、仰天スペース確保のアイディアでした。